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金市場の歴史的構造変化

最新金需給統計に見る金市場の歴史的構造変化

昨晩、2009年年間金需給統計がロンドンで発表されました。
(今朝の日経朝刊4面の経済面にも報道されています。)
それを見ると 近年の金価格上昇が 構造的変化によって 齎されていることが分かります。

まず、90年代に金価格が長期低迷に陥った最大の要因であった中央銀行の金売却が激減していること。毎年 年間500トン前後 を売却していたのですが  2009年には 前年比81%減の44トンにまで落ち込んでいるのです。
しかも、2009年の四半期別に見ると 1-3月期に61トンの売却を記録した後 は 3連続四半期で売り越しから買い越しに転じています。
四半期ごとの売却量が4-6月期  マイナス5トン(つまり5トンの買い越し)、7-9月期 マ イナス9トン、10-12月期には マイナス4トンとなっています。
この背景には 基軸通貨米ドルへの信認低下、そして 特にBRICs諸国の中で 外貨 準備の中の金の保有比率を高めようという動きが顕在化していることが挙げられます。

次に 欧米諸国と中国で金の投資需要が急増していること。

更に 金投資商品の種類も多岐に亘り、色々な投資家が 様々な目的で 金をポートフォリオに組み込んでいることが裏付けられます。

まず、2009年の投資需要は 1,774.7トンで前年比99%アップを記録しました。(注 この数字には 確定できないが推定できる投資用金購入も含まれています。)

一方、これまで金需要の大黒柱であった宝飾需要は景気低迷、価格上昇による買い控えで 前年比マイナス20%の1,747トンに落ち込みました。

いまや投資需要が金需要のコアになっています。
これも歴史的金市場の構造変化と云えます。コモディティーとしての金(宝飾素材、ハイテク素材など)の顔と 金融商品、通貨としての金の顔の二面性が より明白になっているとも云えましょう。

それから リサイクルの急増も注目されます。

日本でも各地に“金 プラチナ 買います”のノボリが見受けられますが このリサイクルは世界的傾向です。2009年には その量が前年比27%増の1,549トンに達しました。これは過去最高水準です。

このように 金投資需要の急増、宝飾需要の低迷、中央銀行の金購入増加、そしてリサイクルの急増 など 金市場の景色が かなり変わってきたのです。

金価格上昇が一過性のバブルではないことが この需給統計は示唆していると云えましょう。

(豊島逸夫のニュース読解  http://blog.nikkeibp.co.jp/mon……oshima/)

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